猫の恩返し
ギブリーズ episode2
『千と千尋の神隠し』で超特大ヒットを飛ばしたジブリが次に世に送り出した長編新作です。もうそれだけで世間が注目しないはずが無いですね。ただしこの映画、監督は宮崎でも高畑でもありません。そもそも、ジブリだっていつまでも宮崎高畑の両人に頼っていけるとは考えていないのでしょう。新人を発掘し、今後のジブリを背負って行くだけの人材を育てないといけないのです。その第一弾がこの映画だと言うt事ですかね。実は最初は『ハウルの動く城』も宮崎駿ではない、別の人が監督の予定だったのです。
と言う訳で色々な意味で要注目のこの映画ですが、どうだったでしょう。
まずキャラクターデザインが今までと違っている事に気付きます。絵を見ただけで「あ、ジブリだ」と思える絵ではなくなっています。もしかしたら、これだけでも大英断だったのかもしれないですね。と言うか、この作品、様々な面でジブリらしさが排除されているように感じられました。何と言うか、たまたまジブリが配給しただけの、全く別会社のアニメを観ている気分だったのです。もちろんジブリが配給などしませんが。全体的にユニークなキャラが面白いですし、展開も観る者を退屈させない程度の出来栄えではあるのですが、もしこの映画がジブリの冠を付けず単に「森田宏幸監督『猫の恩返し』」として公開した場合、一体誰が観るのだろうと思う程度の出来でもありました。
今は『ハウルの動く城』が凄く楽しみですが、今後どうなるんだろう。そんな心配をしてしまう作品でもありましたね。
そして『ギブリーズ』です。『ホーホケキョ となりの山田くん』的技法で描かれた短編なのですが、こちらも新人監督です。
これは僕的には非常にツボ。いしいひさいちのキャラクターはこの技法にしっくり来るのだなぁと妙に感心しました。
2002年8月17日鑑賞